全国過労死を考える家族の会

家族の会ニュース

全国過労死を考える家族の会ニュース 第88号

支給決定を取消す訴訟を認めた東京高裁判決は確定させてはならない! 1.2022年11月29日、東京高等裁判所は、前代未聞!とんでもない判決を下しました。概略は次の通り。事業主の一般財団法人・A財団は、職員が業務上認定(精神障害)されたことで労災保険料が引き上げられることにより不利益が生じるとし、国を被告に業務上認定を取り消す訴訟を提起しました。 東京地裁では、A財団の主張は認められなかったのですが、東京高裁は地裁判決を取り消し、労災保険の支給決定に対し、事業主による異議申し立てを認める判決を下し…

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全国過労死を考える家族の会ニュース 第87号

過労死を繰り返さないために 命と健康を守る労働環境の法整備を強く求めます 本年6月、令和3年度「過労死等の労災補償状況」が公表されました。昨年度より264件増加し、3,099件という過労死等の労災請求件数が増え続けています。内訳は、脳・心臓疾患に関する請求件数は753件(うち死亡は173件)、精神障害に関する請求件数は2,346件(うち自死は171件)で増加しています。脳・心臓疾患の支給決定件数で評価期間2~6ヵ月平均では、80時間~100時間未満が最も多く、精神疾患の支給決定件数の出来事では上…

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全国過労死を考える家族の会ニュース 第86号

「過労死等防止について考える議員連盟」へ要請しました 今回、議員連盟の役員退任にともない、新会長は、田村憲久(衆)議員(前厚生労働大臣)、事務局長は、谷合正明(参)議員、事務局次長は、田畑裕明(衆)議員(総務副大臣)が就任されました。前日、新役員へ、玉木弁護士、平本弁護士、協議会当事者委員4名(渡邉、工藤、高橋、寺西)が挨拶に伺い意見交換しました。翌日2月16日、参議員会館会議室にて、議員連盟総会が開催されました。 参加者は、議連の超党派議員・代理秘書、厚生労働省労働基準局長以下各課長8名、内閣…

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全国過労死を考える家族の会ニュース 第85号

過労死根絶を訴え30年、教訓を未来へつなごう! 1.全国過労死を考える家族の会は、1991年11月に結成し、昨年11月、30周年を迎えました。一昨年に引き続きコロナ禍ではありましたが、30年以上受け継がれてきた伝統行事を止めてはならないおもいで11月恒例の全国過労死を考える家族の会統一行動をおこないました。要請先の厚生労働省および地方公務員災害補償基金本部は要請を受けていただき、人数制限など新型コロナウイルス感染対策を徹底した上で対応いただきました。終了後、厚生労働省前にて宣伝行動をおこない、過…

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全国過労死を考える家族の会ニュース 第84号

労災被災者救済の拡大と リスクのない働き方・命を守る新たな規制を求めます! 1、9月15日、厚生労働省は20年ぶりに「脳・心臓疾患労災認定基準」を改定し施行しました。業務による長期間にわたる疲労の蓄積と発症に影響を及ぼす現行基準の考え方は妥当と評価され、私たちが求めた過労死ライン「月65時間」への引き下げにならず「月80時間」を維持したことで不満が残る結果になりましたが、この間の働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることを踏まえて、過労死ラインに至らなくても総合判断するとの方向を示しました。…

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