全国過労死を考える家族の会ニュース 第75号
【発 行】 全国過労死を考える家族の会 (2018.10.2発行)
【事務局】 東京駿河台法律事務所内 ℡ 03-3234-9143
東京都千代田区神田神保町2-3-1 岩波書店アネックス7階
今こそ「過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ」実現を!
1.“過労死110番“が開設されて30年が経過しました。先人のたたかいから四半世紀以上に亘り過労死問題の運動が受け継がれ、認定基準の改正などによる被災者の救済と過労死防止運動の機運が高まり、2014年6月に念願だった過労死防止法が成立し、翌年に大綱が閣議決定されました。
今年は3年後の見直しで大綱の4本柱に「対策」の柱が増え、過労死防止の確かな流れを実践する局面になりました。ところが6月29日国会は、過労死防止法に逆行して過労死を助長する恐れのある「働き方改革」関連法を強行採決させました。
2.私たちは、大切な家族を過労死で亡くした立場から、残業時間規制の過労死ライン、裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナルの創設は、過労死を促進する危険な働き方のため、公聴会や厚労委員会で指摘し反対の声をあげてきました。2月に加藤厚生労働大臣と面談しましたが、私たちの要請に対する具体的な回答がなかったので、さらなるは強行採決する前になんとしても安倍総理と面談し過労死遺族の声を直接聞いていただきたいと考え面談要請しました。このことは記者会見で公表し、受け入れてもらえなければ全力で行動するとの決意を訴えました。官邸前座り込みは労働弁護団の呼びかけで実行委員会をつくってくださり、遂行に必要な備品も調達いただいて、諸団体の暖かいご支援があればこそ実行できたものです。両日に多数の野党議員やナショナルセンター3団体の会長も激励にこられ、皆さまから暖かい応援をいただき大変心強く思いました。
3.(衆・参)厚労委員会の野党議員から「遺族と会うべきだ」の追及に安倍総理は私たちの要請書を見ようとせず「会う立場にない」と聴く耳もたず冷たい言葉で片付けました。関連法は来年4月施行されます。高プロは労働時間規制から外され対象者は定額働かせ放題になり労働時間管理もされないことで過労死しても労災認定が難しくなり、また本人希望が建前なので使用者責任も難しくなります。残業時間規制の過労死ラインは「残業が当たり前」を前提にした規制です。これでは安全に働ける保障はどこにもありません。今こそ国の責務で過労死防止法がめざす「過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ」方向転換すべきです。 (寺西 笑子)
全国過労死を考える家族の会世話人会報告
日時:9月1日(土)13時~17時,
場所:東京駿河台法律事務所
出席者:玉木一成弁護士,事務局3名(重複者省く),
各地の世話人14名,オブザーバー3名、計21名が参加しました。
寺西代表の進行で、出席確認と3月以降の活動報告および各議題が進められました。
- 遺児交流会報告
8月4日~6日にかけて,滋賀県のおごと温泉で開催されました(詳細は別頁)。
2.2018年度事務局および世話人案は決まりましたが、会計関係について決まらず、後日「四国家族の会」が引き受けてくれることになりました。
3.過労死問題の情勢
弁護士玉木一成先生のお話,高度プロフェッショナル制度についてはほとんど何も法案に記載されていなく,業務命令の規制や労働者の裁量については全て省令に委ねられており,省令の作成を監視しなければならないとおっしゃり,また,過労死裁判では、ハラスメントを認定させることの困難さが課題と話されました。そして,①働き方改革の実現の監視,②防止対策について過労死防止協議会委員とともに頑張り,③救済に関して,家族の会も救済の方に組織的にテーマを作って活動するという3点が今後は大切だと語られました。
4.11月6日の統一行動及び11月7日の全国家族会総会についての決議及び協議事項
ここでは主に,厚労省要請と地公災要請の要請文の書式と要請文の送付期日及び11月6日~7日のタイムスケジュールの確認等が行われました。(タイムスケジュールは次の頁に掲載)
5.統一行動日を除くその他の日の協議及び報告事項
9月1日から12月7日までの間の活動予定と,「森岡孝二先生追悼のつどい」の開催予定と「全国家族会」新リーフレットについて報告が有り,10月20日には「東四国家族の会」の結成総会があるとの報告を受けました。その後各地の代表から近況報告がありましたが,ほとんどの地域が各地で行われるシンポジウムに関する報告でした。
6.その他の協議事項
①今まで個人負担であった全国家族会の代表の過労死防止学会の参加費について。②東京家族会が行っていた「働き方改革関連法案」に関する国会行動の交通費について。全国家族会が負担すべきか、ということを議論しました。①②とも活動内容を認める気持ちが先行していましたが,組織の大事なお金を使うのだから気持で決めるではなく、内容、人数、金額の上限などの条件を決める必要があるとの意見をうけて,今の会則にないため案を検討し、次回の世話人会で決めることにしました。
(書記 岡山:中上裕章)
2018年度全国過労死を考える家族の会統一行動タイムスケジュール
11月6日(火曜日) 要請行動・中央シンポジウム
9:50~ 集合・打ち合わせ
弁護士会館 5階 ☆丸ノ内線・日比谷線「霞が関」B1-b出口直結
10:00~ 地方公務員災害補償基金本部へ移動(タクシーにて)
10:10~ 厚生労働省へ移動
10:30~ 厚生労働省・地方公務員災害補償基金へ要請(約1時間程度)
12:00~ びらまき宣伝行動:厚生労働省前
12:30~ 厚生労働省→イイノホールへ移動
シンポジウム開始まで各自で昼食を済ます
14:00~ 過労死等防止対策推進シンポジウム開会(前方の家族の会の席に着席)
17:00 終了
終了後懇親会・・・詳細は決まり次第各世話人より連絡
11月7日(水曜日) 全国過労死を考える家族の会 総会
時間 9:00~12:00
- 総会次第
- 交流会
場所 東京セントラルユースホステル
〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1-1
セントラルプラザ18階
TEL 03-3235-1107 FAX 03-3267-4000
アクセス JR総武線「飯田橋駅」
東京メトロ有楽町線・南北線・東西線「飯田橋駅」(B2b出口)
都営地下鉄 大江戸線「飯田橋駅」 (B2b出口)
「セントラルプラザビル」高層用エレベーター18階
(地下鉄B2b出口はセントラルプラザビルに直結)
遺児交流会 in 琵琶湖
今年度の遺児交流会は、8月5日に琵琶湖で行われました。今まで関東近郊で行っていましたが、関西方面から「遠いと子供連れで参加するのが大変」という声があり、今回は関西で実施しました。当日は20家族、56名が参加し、初参加6家族中、関西方面からは4家族で、関西開催の成果がありました。また、今回は特別に野外活動の専門スタッフに加わっていただきましたが、チーフスタッフは家族会会員のお子さんで、自らも過労死遺児という立場でした。全国各地から集まった子供たちは2歳~大学生まで年齢も様々ですが、今年も初参加の小さい子供たちが多く、子供たちから父親・母親を奪う過労死が、さらに増えているということを実感しました。
今回は琵琶湖ということで、マリンスポーツと野外体験がメインのプログラムになりました。午前は小さい子向けには琵琶湖の自然体験、大きい子向けにはカヌーとSUP(スタンドアップパドル)、午後は湖の上で遊ぶウォーターボールとウォーターチューバー、沢遊び、クラフト体験を企画しました。年齢に応じたプログラムを用意しましたが、大きな子でも、あえて小さい子向けのプログラムに参加し、小さい子のお世話をしてくれる参加者もいました。この会が長い間続いている中で、小さい頃遊んでもらった子供たちが大きくなり、今度は自分たちが新しく参加した小さい子をお世話してあげるという流れが自然とできてきました。過労死遺児の気持ちは同じ体験をした子供が一番よくわかります。小さい子は死別の心細さや不安、恐怖を言葉にはしませんが、抱っことせがんだり、手をつないだり、甘えたりして、それを伝え、年長の子供が小さい子を抱き上げたり、お世話をするとき、言葉を使わなくても、その気持ちを受け止めてあげているのだと感じます。そして、小さい子と触れ合うことで成長した子供も、大人たちも気持ちが温かくなります。遺児交流会ならではの癒しの場がありました。子供たちが元気に遊んでいる間に、大人たちは午前はグループトークでここでしか話せない気持ちを語り合い、午後は遺族年金等の遺族補償について学んだあと、法律関係と心理関係に分れてそれぞれの専門家の話を聞きました。法律関係では、労災・裁判などの知識や情報交換を行い、心理関係では死別を体験した子供たちの心理的特徴について説明を受けました。死別を体験した後の子供の行動が、発達障害と間違われることがある、というお話に、もっと早くこのような話を聞くことが出来たら、子供のことであれほど悩まずにすんだのに、と涙を流す参加者もいました。親の死という特殊な体験をした子供の心理について説明し、対処方法や注意点を教えてくれる相談機関はほとんどなく、特に過労死を体験した子供については、おそらく全国でこの遺児交流会しかないと思います。今年度も各地域の世話人さんが呼び掛けてくださり、多くの会員さんがご参加くださいました。遺児交流会にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。子供も大人も楽しい時間を過ごすことが出来ました。最後に参加者の皆さんからの感想です。
・ウォーターチューバーがとても面白かった。・抱っこしてもらったのが楽しかった。・湖で泳いだり、ボールに入るのが楽しかった。・お姉ちゃんが遊んでくれたのが楽しかった。来年はもっと泊まりたい!
・高橋先生のグループトークはとても参考になりました。子ども、大人の心理によく当てはまります。モーニングワーク(死別の悲しみと立ち直るまでのプロセス)ということを知れたのも大きかったです。見えない夫をいるように話す子どものことも、特別おかしなことではないようでした。
・私は昨年遺児交流会に初めて参加しました。 あっという間に友達が出来て親友となり嬉しかったです。 今年も、友達に会えるのが楽しみでした。 そして今年、再会したとき、友達も私に会いたかったと言ってくれてとても嬉しかったです。 また多くの皆さんが「久しぶり」とか「大きくなったね」と言って皆さんが家族のように思いました。 父親を亡くして辛い思いをしているのは自分だけではないと思えて力強くなれました。そして何よりも母が元気になれたことがとっても嬉しかったです。
・初参加でした。同じ経験をされた方だからこそ、普段友人達にも話さない労災、裁判、子供達のこと。遺品のこと。お互いに経験したことの話をすることができました。支えてくれる友人もできたことが、本当に嬉しかったです。
(渡辺しのぶ)
各地のニュース
北海道
長男村山譲は、社会人経験後36歳で新人看護師として2013年4月釧路赤十字病院の手術室に就職しました。2013年9月15日医師からのパワハラを受けたと思われる内容の遺書を残し自宅車庫で自死しました。出退勤管理は印鑑処理、時間外は上司管理により半年間で1時間のみでした。譲は、パソコンも携帯も全て履歴削除し証拠は残っていませんでした。そのため弁護士も見つからず、やっと2015年9月労災申請しましたが棄却され、再審査請求も不支給処分でした。2018年4月24日労災不支給処分取り消しを提訴、9月18日第2回期日を終えましたが、国側は争うとしております。現在釧路で支援する会を中心にこれから署名活動が始まります。労災認定基準の見直しの変革が起きるように頑張りますので、どうかご支援宜しくお願い致します。
(村山豊作・百合子)
東京
東京家族の会は7月に総会を行い、50名近くの会員さんがご参加くださいました。昨年度は、多くの会員さんのご協力で、働き方改革の裁量労働制対象拡大や高度プロフェッショナル制度導入に対して大きな反対運動を展開することが出来ました。連日のように国会に足を運んでくださった人、お仕事の都合をつけてかけつけて下さった人、全国の会員さんも含めて自分は国会に行けないが、頑張ってほしいと応援してくださった人、皆さんのお力で裁量労働制拡大は取り下げになりました。残念ながら高度プロフェッショナル制度は導入されてしまいましたが、引き続きこの制度の危険性を訴えていきたいと思っています。会員さんの裁判では、高裁での闘いが増えています。パワハラ、モラハラ事案では、同僚、上司の証言を得ることが難しく、原告が悔しい思いをしています。同じ体験をした人たちで気持ちを分かち合い、情報交換しながら長い闘いを支えあっていきたいと思います。(渡辺しのぶ)
神奈川
5月25日、おかげさまで神奈川過労死等を考える家族の会が1周年を迎え、日本大通りの情報文化センターにて記念シンポジウムを行い、約130人もの方にお越し頂きました。記念シンポジウムの講師として、ブラック部活動問題で有名な名古屋大学大学院准教授内田良先生にお越し頂き、また過労事故について画期的和解を勝ち取ったグリーンディズプレイ事件の川岸弁護士と家族の会の原告の渡辺淳子さんに和解の意義についてお話頂きました。この1年沢山の方々に支えられて前進する事が出来た事に心より感謝するばかりです。また会員さんとの交流会も回を重ね、皆様も毎回楽しみに参加して頂き、とても嬉しく思います。(工藤祥子)
長野
長野では、7月11日に長野労働局にいの健長野センターの方々と「働く者の命と健康を守る要請」に行ってきました。過労死等防止対策推進法の活用やブラック企業対策、メンタルヘルス対策等人間らしく働けるルールの確立のための要請を行い、家族の会からは小池雄志の事案から過労死・過労自殺についての要請を行いました。なお、小池の裁判は既に7回を終え国交省から情報開示文書が届き、被告側の準備書面と合わせて過重労働の原因をさらに追及していくところです。長野家族の会の総会を10月14日(日)に予定しております。
(小池宣子)
静岡
静岡でのシンポジウムは11月2日に静岡駅直結のパルシェ7階の会議室で行われます。今回 寺西代表の講演「過労死を生み出さない働き方とは」を行うほか、小笠原弁護士による「教育現場での過労死の裁判を担当して」の二つの講演のほか3件の現状報告を計画しています。そのあとで参加者によるデイスカッションを計画しております。今回はプロセスユニーク様の協力により県内400カ所の高校、大学、専門学校、企業(約290カ所)に事前資料、ポスター、パンフレットを送りました。その他にも800枚のパンフを配布いたします。シンポジウムに参加できなくても、資料で過労死等の認識が進むように祈念しての発送になります。資料作成と配布のための案内文等、厚生労働省、静岡労働局の協力に感謝いたします。(尾崎正典)
名古屋
名古屋ではひどい判決が1つありました。4月11日の寺井土木関岡労災裁判の名古屋地裁の判決です。なぜ旦那さんが会社の敷地内で自死をしたのかを、情報公開請求で膨大な資料を集めて主張していた原告の奥さんまでが、2年前に倒れてしまったのにも関わらず、その原告の主張が信用できないと棄却されました。しかし、裁判官が事実誤認で誤った判断を下している事が分かったため、名古屋高裁で再び争い始めました。メンタルヘルスリテラシーといって、鬱病をよく知らない時は「鬱と思わなかった」と言う事もあります。私も陳述書を書く事になりましたが、希望を持って応援していきたいです。他に、息子さんを亡くした中電裁判、十六銀行裁判、名古屋市バス民事裁判や、旦那さんを亡くしたやまぜんホームズ裁判、トヨタ裁判が名古屋地裁で行われており、加野青果で娘さんを亡くしたパワハラ自死民事裁判は最高裁の不受理決定待ちです。健康センターと連携して傍聴応援や支援、デモ参加などとても多くの活動を行っています。(内野博子)
京都
今年で京都家族の会は結成28年です。19年前、家族の会の総会の参加者は3名で、開催ができませんでした。その反省から、京都家族の会の10周年の記念行事を計画しました。初めての記念コンサートを開催、記念誌を出しました。その過程で、活動が順調にすすんでいきました。 今年の総会も参加者は少なく、賛助会員の参加で、何とか形がつきました。19年前と異なり、過労死防止法運動以後、外部の団体や個人との協働が活発になりました。当時も今も、過労死認定運動は重要な活動です。福井地裁で、Aさんは息子さんの過労自殺事件を闘われています。京都でも署名活動を行なっていますが、今後は傍聴活動にも取り組んでいきたいと思います。よろしくご支援お願いいたします。(中嶌清美)
大阪
7月15日~16日、京都にて74名の参加で夏の一泊学習交流会が開催されました。ユーモア交えた森岡先生の開会の挨拶で始まり、働き方改革、労災についての特別講演、岩城弁護士の基調報告、参加者一人一人の発言がありました。今年は嬉しい参加がありました。卒業論文のテーマを過労死にされ、是非、遺族の声を直接聞きたいと東京より参加してくれました中学生。夕食懇親会では、懐石料理を美味しく頂きながら森岡先生のダイエット話に爆笑したことが懐かしく思い出されます。エンドレス交流会では、ワールドカップの決勝の試合を気にしつつ、沢山の方々が語り合っておられ、交流会ならではの貴重な時間となりました。二日目の分科会では、より深く学ぶことが出来ました。松丸弁護士のまとめ、寺西代表の閉会の挨拶で有意義な二日間は幕を閉じました。最後になりましたが、大阪家族の会に常に寄り添って下さいました森岡先生に深く感謝申し上げますと共に、ご冥福をお祈り申し上げます。森岡先生、ありがとうございました。 (世話人 N T)
兵庫
高校を卒業後ゴンチャロフ製菓に入社し、2年2か月後、若干20歳にして自死してしまった息子、颯人。上司からの日々のパワハラと、長時間労働による鬱を発症したのだということを数々の証言とタイムカードなどの証拠と共に労基署へ昨年9月27日に提出し、今年6月22日労災であると認められました。恒常的時間外労働に加え、上司とのトラブルによる鬱の発症が自死の原因であると、第三者である国の機関がその事実確認ができたということです。認定が下りるまでの間あらゆるところで署名活動を行い、その数は約18000筆にもなりました。これは世間での関心の高さを知らしめると共に、遺族である私の支えにもなりました。ご協力いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。(前田和美)
岡山
9月14日(金)に岡山過労死を考える家族の会の懇親会を開催しました。岡山では新たな事件も新入会員もない為,裁判の応援等もなく,会として殆ど活動を行っていないので,たまには皆揃って食事をしようことで,懇親会を行いました。岡山家族会は結成から22年経ちますが,時間の経過とともに遺族が減り,現在では遺族が4名の会となってしまいました。それでも今回の懇親会では弁護士や労働組合の方が出席して下さり,9名の参加となりました。場所はイオンモール岡山内の「明神丸」という鰹料理の店で,鰹料理を堪能しました。皆,「今まで行った店の中で一番美味しかった。」や「美味しいものが食べられて幸せな時間が過ごせた。」,「今度は忘年会!」と言って下さった方がいて,幹事として報われました。(中上裕章)
四国
四国家族の会です。昨年11月の立ち上げより、もうすぐ1年になろうとしています。4月より定期会合が開催できていませんが、新たな取り組みとしては、4月より愛媛において「自死遺族わかちあいの会」を毎月1回開催しております。口コミでの開催の為、毎回参加者は、2~3名ですが、日頃の思いを語り合う場として継続できればと思っております。また、「啓発授業」も愛媛の2大学の開催から、高知の大学への開催が実現し、さらに広げていければと思っております。今後、各地の「家族の会」の皆様と連携しながら、様々な活動ができればと思っておりますので、よろしくお願い致します。(久保直純)
過労死を考える家族の会の活動
【主な活動報告】
3月31日 過労死弁護団拡大幹事会:中央大学駿河台記念館
4月24日 第11回過労死防止対策推進協議会:厚労省会議室
5月16日 労働弁護団、過労死弁護団、家族の会、合同記者会見:厚労省記者クラブ
5月22日 衆議院厚労委員会参考人意見陳述:衆・厚労委員会
同 日 官邸前座り込み:官邸前
5月23日 衆・厚労委員会・総理答弁、傍聴:衆・厚労委員会
同 日 官邸前座り込み:官邸前
5月31日 第12回過労死防止対策推進協議会:厚労省会議室
6月2日~3日 過労死防止学会:北海道・札幌国際大学
6月12日 参・厚労委員会参考人意見陳述:参・厚労委員会
6月13日 “過労死110番”30周年記念シンポジウム:品川プリンスホテル
6月29日 参議院本会議 傍聴後に記者会見:参・議員会館
7月15日~16日 夏の一泊学習交流会・過労死防止全国センター総会:京都「御殿莊」
7月24日 社会権規約委員会意見交換:外務省
8月4日~6日 遺児交流会:琵琶湖周辺
【当面の活動予定】
9月28日~29日 過労死弁護団総会:愛知県犬山市
10月20日 東四国家族の会結成総会予定
11月6日~7日 全国家族の会統一行動
森岡孝二先生が急逝されました。
敬愛する森岡孝二先生(享年74歳)は、去る8月1日午後6時17分に慢性心不全急性増悪に
よりご自宅で倒れられ、病院へ救急搬送されましたが意識は回復されなかったようです。
7月15日~16日は(京都)「御殿莊」にて、一泊学習交流会にお元気な様子で2日間
ご参加いただいき開会挨拶を賜りました。未だ信じられず、本当に残念でなりません。
森岡先生には大変お世話になりありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。
-合掌-
≪予告≫ 「森岡孝二先生を追悼するつどい」
森岡孝二の描いた未来──「私たちは何を引き継ぐか」(仮称)
日程:2019年2月23日(土)14:00~16:30 「つどい」、「懇親会」開催。
会場 シティプラザ大阪 旬(シュン)の間
主催:森岡孝二先生を追悼するつどい実行委員会(詳細は追ってご案内します。)
【編集後記】
東京家族の会所属の山中と申します。ITユニオンの執行委員長をしております。自身も被災者であり、現在、審査請求と民事訴訟を闘っております。過労死問題に取り組んで感じたことは、労働者を守るべき法や労働行政、司法は、全く労働者を守ってくれないということです。自身や家族の生命や健康は自力で守るしかありません。世論やマスコミに訴えるなど、司法判断のみに頼らず、会員の団結で仲間を救済していきましょう。(山中隆)